読む人をポジティブにするブログ

大学職員として、英文文書の作成や「ヒト」のパフォーマンスを最大化する仕組みづくりを推進しながら、復業としてブログでの発信や英文法講座などを行っています。アインシュタイン・アプローチを実践しています。人の生き方や個性、心理、性質などに強い関心があり、ブログで学んだことや気づいたことを発信しています。趣味はピアノとDDR(日本191位)です!!

プレッシャーを克服するための3つのヒント

ごきげんようYAMAHAです。

 

今日は、プレッシャーを克服して大事な場面で自分の力を発揮できるようになる方法について書きたいと思います。書こうと思ったきっかけは、外からのプレッシャーに苦しむ友人の言葉に触れたからです。

 

前職では医学部受験支援をしていましたが、医学部受験ほど強いプレッシャーのかかる場面はなかなかありません。生徒たちがプレッシャーを乗り越えられる言葉を伝えられるよう、プレッシャーについて学び、自分自身も実生活で試行錯誤を繰り返してきました。

 

それらを言葉にまとめて発信することで、誰かのプレッシャーを乗り越えるためのヒントになれば幸いです。

 

 

 *.*.*.*.*.*.*.*.*.

☆そもそもプレッシャーの意味とは? 

試験や演奏会、大会などで、パフォーマンス低下の原因となることの多い「プレッシャー」ですが、プレッシャーは何のために存在するのでしょうか。

 

「プレッシャー」とは、ある結果を手に入れたい、もしくは手に入れなければならないという圧迫感のことです。あるできごとに対して自分の内部でつくり出すこともあれば、職場の上司や先生などの外部から与えられる場合もあります。

 

いずれにせよ、プレッシャーは「結果を出さなければならない」という気持ちが生み出すものです。人は自分にプレッシャーをかけることによって、血のめぐりをよくしたり、瞬発力を高めようとしたりします。

 

ところが、人はプレッシャーを過度に感じすぎると、血のめぐりが良くなりすぎたり、手足が震えたり、筋肉に力が入りすぎたり、視野がせまくなったりしてしまいます。多くの人は、強いプレッシャーを感じることでパフォーマンスが低下してしまいます。

 

つまり、プレッシャーとは「結果を出すこと」への強い思いが生み出すものであり、プレッシャーの影響を受けやすい人は、それだけ結果への思いが強いことへの裏返しでもあります。

 

☆ストレスはプレッシャーと何が違うのか。

プレッシャーについて論じる際によく論点になるのが、「ストレス」との違いは何かということです。この問いに関して、私は以下のように解釈しています。

 

「ストレス」とは、外部から何らかの力を受けて生まれる応力です。何かできごとがあると生まれる、感情や化学物質などをイメージしていただくといいと思います。

 

ストレスは、外部からの刺激に対して生じて蓄積していくものです。なので、ストレスが問題となる時には、いかにストレッサー(ストレスの元となるもの)との接触を減らすかや、いかにうまく取り除いてやるかを考えることになります。

 

つまり、ストレスは外部からの刺激に対して発生する感情や化学物質のことで、蓄積していくものなので取り除く方法を考えていく必要があるものであるのに対して、プレッシャーは結果を出すことへの思いが生み出す圧迫感であり、圧迫感をなるべく小さくする方法を考える必要があります

 

☆プレッシャー克服のための3つのヒント

大事な場面で私たちのパフォーマンスを低下させてしまうことの多いプレッシャーを、私たちはどのようにして克服していけばいいのでしょうか。プレッシャーへの対処方法は様々なものが考案されていますが、ここでは3つの考え方をを紹介したいと思います。

 

①「知っている」「わかる」から「できる」へ

本番で良いパフォーマンスを発揮できるようにするためには、必要な動作が無意識的に「できる」ようにしておく必要があります。

 

受験生の例でいえば、いくら参考書を読んで「知って」いたり、授業で先生からどれだけ素晴らしい解説を聞いて「理解して」いたりしても、入試本番の緊張感の中では問題を解けないことが多いです。

 

きちんと入試本番で力を発揮している受験生たちに共通して言えることは、「知っている」「理解している」ことを何回も実際に問題を解いて、反射的に「できる」状態にしていたということです。

 

言い換えると、インプット(=知識や解き方を頭の中に入れる)ばかりしていて、アウトプット(=せっかく仕入れたものを実際に使ってみる)を通して頭の中から「出す」訓練をしていないと、プレッシャーの強い状況下で良いパフォーマンスを発揮することができないということです。

 

しかしながら、プレッシャー・マネジメントの専門家であるHendrie Weisingerと心理学者のJ・P・Pawliew-Fryは、著書「PERFORMING UNDER PRESSURE」(早川書房。邦題:プレッシャーなんてこわくない)において、

手続き記憶(=無意識に「できる」状態になっている、体で覚えたもの)は、手順などを考えることに意識を持っていくことで、その動きが阻害されてしまう危険性(p79~p89より要約)

を指摘しています。これは、一度体で覚えたことを本番で再現しようとしているのであれば、余計なことを考えずに体が反応するままに身を任せた方がうまくいくということを示唆しています。

 

つまり、強いプレッシャーのかかる場面では、練習の段階において反復によって動作を無意識的に「できる」状態にまで高めておいて、本番をむかえたらあとは手順など頭の中で余計な言葉をめぐらせずに目の前のパフォーマンスに集中することが、良いパフォーマンスを出すための秘訣です。

 

 ②「挑戦」のマインドでのぞむこと

続いては、マインドの持ち方についてです。強いプレシャーの下では、「挑戦」のメンタルでのぞむことが、パフォーマンスを高める上でも有効であると言われています。

 

再び受験生の例をあげれば、普段の実力もぱっとせずセンター試験もそこまで得点できていないような受験生が、逆転合格を果たす場面を私は何度も見てきました。

 

逆転を果たした受験生の多くは、「ダメもとでこれまで勉強してきた成果を出し切ろう」「状況は厳しいけど、今後のためにも1点でも多く取れるようベストを尽くそう」のように、困難な状況下でもなんとか立ち向かっていこうという、前向きなマインドで本番をむかえていました。

 

一方で、普段の実力は申し分なく、ほぼ受かることは確実だろうと思われている受験生でも、残念ながら第一志望に受からないという事例をたくさん見てきました。

 

そのような学生に共通するのは、「本番で模試のときみたいなミスをしたらどうしよう」「これで失敗したらもう1年がんばらないといけない」といったように、最悪の場合をイメージしてしまうということでした。

 

不思議なことに、プレッシャーの強い状況下では、人のパフォーマンスは想像以上に頭の中の「イメージ」の影響を受けます。そのため、強いプレッシャーがかかる状況下では、プレッシャーによって自分がマイナスの影響を受けるという受動的な気持ちではなく、自分が目の前の状況にポジティブに働きかけてやるんだという能動的な気持ちを持つことが非常に重要な意味を持ちます。

 

苦手な人は、本番前に「できるできるできる…」とつぶやくだけでも違います。そのような能動的なマインドを本番で持てるように普段から訓練することによって、プレッシャーを押し返せる自分をつくっていきましょう。

 

③自信を育む

もうひとつプレッシャーを乗り超えるうえで大事なことは、日々の積み重ねの中で確かな「自信」を育てていくことです。

 

上述のように、プレッシャーは「結果を出したい・出さなければならないという気持ちから生じる圧迫感」です。これは裏を返せば、手に入れたい結果までの距離が大きいと感じるほど、圧迫感が大きくなってしまうということです。

  

自分の実力に対する自信が十分に育っていないと、自分の実力と欲しい結果との間に、途方もない距離を感じてしまいます。この場合、自分の実力でその結果を手に入れることを不必要なほど困難だと感じてしまうため、感じる圧迫感も人一倍大きくなってしまいます。そのため、プレッシャーの影響が大きくなり、パフォーマンスが過度に低下してしまいます。

 

そのため、日々の積み重ねの中で長期的に自信を育んでいくことは、プレッシャーを乗り越えるうえで本当に大切な要素です。

 

自信の育て方は様々なアプローチがあるので、ここでは書き切れませんが、最後に一つだけ自信を獲得するためのヒントを書きたいと思います。

 

受験生を指導する中で感じたのは、きちんと努力していても自分に自信が持てない人は、日々の自分にOKをあげることができていない場合が多いです。

 

自信が足りない人は、概してまじめな人が多いです。まじめな人は多くの場合、「~しなければならない(should / must)」という向上心を持ち、意識を高く日々の勉強や練習に励んでいます。

 

ところが、「~しなければならない」という気持ちを持つ人は、毎日の目標をものすごく高く設定します。自分が1日100%の力で走り続けることができればなんとか達成できるくらいの高い目標です。

 

ところが、毎日計画通りに100%の力で走り続けることは、ほとんどの場合困難です。そして、毎日の目標を達成できず、「もっとやらなきゃ」「自分はまだまだだ」と、日々の自分にOKをあげることができません。

 

実は、自信を構成する大きな要素の1つは、それまでの自分にどれだけOKをあげられたかなのです。そのため、自分に厳しすぎる自覚のある人は、毎日の目標をいつも100%走り続ける自分で考えるのではなく、持続可能なくらいまで下げてあげることも大切です。

 

そして、毎日少し背伸びしてがんばれば達成できるくらいの目標を達成できた自分にOKをあげましょう。それよりたくさんできたら、自分を心からほめてあげましょう。自分がきちんと継続できる目標を設定することで、自分の中にOKをたくさん積み重ね、揺るぎのない自信をつくっていきましょう。

 

 *.*.*.*.*.*.*.*.*.

 

いかがでしたでしょうか。

 

私も先日ピアノの発表会があったのですが、反復練習を何度も行い「できる」状態にしていたにもかかわらず、本番で少しミスタッチをしてしまいました。

 

その時には、手続き記憶(=できる)にした後に手順などを考えすぎたのが、失敗の原因でした。そのような失敗を振り返って学んだことを、今回に記事には反映しています。この内容が一人でも多くの方の、「プレッシャーとの付き合い方」のヒントになることを願って、本記事の締めとしたいと思います。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。